SOLUTIONS 課題解決事例
わたしたちシコーは2013年まで段ボールシート及び段ボールケースの製造工場を持っておりました。
この記事を書いている筆者も段ボール製品の業務に携わり、様々な内容物を包装する段ボール製品を設計し、販売した経験があります。
その際によく見かけた包装のカタチが、内箱を複数個まとめて外箱に包装する事例でした。
内箱はBフルートや紙器などで作り、外箱はAフルート、もしくはABフルートの段ボールケースで作製するのが一般的かと思います。
内箱がそのまま店頭に並び、ディスプレイされるパターンのもの等が多いのではないでしょうか。
現在の問題点
外箱が大きいために2つの弊害が発生
内箱&外箱の包装には2つの問題点が存在します。
それはコストと在庫スペースです。
内箱を複数個包装するため、必然的に外箱は寸法的に大きな箱になってしまいます。
そうなると、外箱の価格は高くなります。
そして大きな寸法の段ボールケースは大きな在庫スペースを取ってしまうことになります。
改善ポイント
外箱を段ボールからアレンジバッグに置き換える
「内容物が軽量」など、いくつかの条件はあると思いますが、まとめるだけの役割で採用している外箱は、必ずしも段ボールケースである必要はありません。
内容物が軽量物で内箱の入数が多く、かさばるものについて、外箱に代わる包装資材として、大型の片底貼り袋・アレンジバッグをご提案したことがありました。
段ボールの原紙構成、積載条件を確認して段ボールケースの理論圧縮強度と必要圧縮強度を試算しました。
- ・段ボールの理論圧縮強度‥‥218Kgf
- ・該当品の必要圧縮強度‥‥‥152Kgf
内容物の理論圧縮強度が必要圧縮強度を上回っているので、この商品に関しては内箱だけで荷重を受けることができるということがわかりました。
コストはほぼ半額に!
外箱はサイズが大きかったこともあり、コストもほぼ半額まで合理化できました。
使用する主資材の重量もアレンジバッグは当該段ボールケースの約1/3に抑えられたことが大きな要因です。
在庫スペースで驚きの差が!
また、在庫スペースはこんなに差が出ます。なんとアレンジバッグは同じスペースに12倍保管することができました。
資材 | 梱包数 | 1梱包の寸法 | 1100角のパレットでの保管 |
---|---|---|---|
段ボールケース | 10枚 | 1000㎜×950㎜×160㎜ | 100枚 |
アレンジバッグ | 50袋 | 950㎜×500㎜×120㎜ | 1200袋 |
また、アレンジバッグで使用する原紙の重量は該当する段ボール原紙の約1/3に抑えられました。
段ボールケースをアレンジバッグに置き換えることで省資源にもつながります。
省コスト・省スペース・省資源のアレンジバッグ、是非一度ご検討ください。
このページをご覧いただいているお客様で、見直しを検討したい包装形態がある方はお気軽にご連絡ください!お待ちしておりますー!